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【東方考察】番外編

今回は「幻想郷の地図を考える」の番外編です。内容は割とどうでもいい感じです。


☆☆「幻想」という言葉について☆☆


幻想郷の歴史を考えるにあたって、最初に気になったのは「幻想」という言葉。
この言葉、なんとなく新しい印象があったのでいつ頃から使われだした言葉なのか調べてみたところ、Wikiの「幻想文学」の項目にありました。

「日本では『哲学字彙』(1881年)でHallucinationの訳語として「幻想」が使われたが、その後心理学・哲学の領域では「幻覚」に定着。『訂増英華字典』(1883年)で、Fancy、Fantasm等の訳語として「幻想」が使われた。」

これだけではよく分からないのでもう少し調べてみたところ、「幻想」の初出はもう少しだけ前であるようです。

『英和対訳袖珍辞書』(1862)
ideal「想像ノ」
fancy「想像考説」
fantastic「片意地ナル、移氣ナル」
fantasy「想像」
fantasied「妄想ノ」
※日本初の本格的英和辞典。fancyやfantasyの訳に想像・妄想としかなく、この時点では「幻想」は日本に入っていない。

『英華字典(ロプシャイト著)』(1866-1869)
fancy「幻想、空想」
ideal「幻想的」
※英語→中国語。「幻想」が日本に入る用意がなされる

『附音挿図英和字彙(初版)』(1873)
ideal「意(ルビ:ココロ)ノ、想像ノ」
idealism「幻教」
fancy「想像、意思」
fantastic「妄想ノ、想像ノ、幻ノ、怪異(ルビ:フシギ)ナル」
phantasm「幻像(ルビ:マボロシ)」
fantom,phantom「幽霊、妖精(ルビ:バケモノ)、妖怪(ルビ:バケモノ)、幻像(ルビ:マボロシ)」
※fantasticの訳に「想」「幻」を使っていながら、まだ「幻想」という組み合わせをしていない。この時点で「幻想」という日本語は存在しないとみてよい。
※phantomの訳は興味深かったのでついでに載せた。妖怪(バケモノ)とある通り、この時代は妖怪という語自体は存在するものの一般的でなく、単にバケモノ(または幼児語のオバケ)と呼ぶことが多かった。

『英華和訳字典』(1879)
ideal「空幻的、幻想的」
fancy「幻想、空想」
fantasm「幻想、空想」
fantastic「空想的、幻想的」
※調べた中で日本最古の「幻想」。『訂増英華字典』と同じく『英華字典(ロプシャイト著)』を原典にしている

『哲学字彙』(1881.4)
Fancy「意象」
Hallucination「幻想」

『訂増英華字典』(1883)
Fancy、Fantasm「幻想」
ideal「幻想的」

『英華字典』は宣教師W.ロプシャイトが英語を中国語に訳した辞典ですが、『英華和訳字典』『訂増英華字典』はそれを日本人向けに再編したものです(編者は日本人)。
このロプシャイトが作った漢語は多数あり、「幻想」もロプシャイトの創作か、もともと中国の言葉なのかは分かりませんでした。
いずれにせよ「幻想」は中国由来の言葉で、明治初期(1880年付近)に日本に来たことになります。単純に中国語→日本語と直截変換されたのではなく(英語)→中国語→(英語)→日本語という流れであるといえます。

「幻想郷の地図を考える(6)」にて「大結界ができるまで「幻想郷」ではなかったとする説も考えられます」と書いたのはこれが理由で、「幻想」という言葉が無いのだから「幻想郷」と呼ばれてた筈が無い、というひねくれた発想をしている訳です。

『史紀』で阿求は「幻想郷縁起を編纂し始めたのは、一代目の阿一の時で(略)もう千年以上前の話である」と書いており、その他にも多数、大結界以前を幻想郷と呼んでいる記述がありますが、

でも仮に妖怪資料の名前が別のものであっても、ここでわざわざ阿求がその名を出す必要はないんですよね。たとえば「恠異実録」とか「隠里縁起」とかいう名前でも、現代の幻想郷の人間に説明するには「幻想郷縁起」と言ってしまった方が分かり易い。

他の記述も同じことで、現代に生きる現代の幻想郷の住人が、昔の自分のいる土地を指すのに、いちいち昔の名で呼ぶ必要などない訳です。

要するに明治になるまで「幻想郷」という名前が付いてなかったとしても何ら問題はない訳で、むしろそっちの方がリアルな気がするので私はこの説をプッシュしております。

で、じゃあ昔の幻想郷は何と呼ばれてたのかといえば、多分特別な名前は無かったんじゃないでしょうか。
なぜって幻想郷は結界で隔離されただけの日本のどこかの山奥だからです。だから大野とか宮原とか上村とか、そういう平凡な名前でいいのです。博麗神社があるので博麗でもいいかもしれません。

そして博麗大結界の折に紫あたりがハイカラな「幻想」なんて言葉を引っ張ってきて「幻想郷」と名付けたと。



こういう説も面白いと思うんですが、如何でしょうか?

今回はそれだけ。
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